3月に開催する予定だった『かみかわシニアアートチャレンジ』事業の3回のワークショップと、3月15日の銀の馬車道神河『312号イベント』の開催中止が決まりました。
また、町主催のすべての体操教室なども3/13まで全て中止になりました。
決まったのは先週末なのですが、そこからゲストや出演者、参加者、関係者に対して電話とメールでのお詫び。。何回もお詫びすると、結構しんどいものです。自分が原因ではないし、規模も小さいのだけど、主催者としての責任て、こういう痛みも含まれるのか、と痛感しました。
そして対応については、豊岡のアートシーンで活動している信頼できる方から知恵を借り、それらを元に課の担当者とミーティング。しかし結局、アーティストに対しての金銭的な補填をすることは叶いませんでした。
理由としては、
①契約時に契約書を結んでいない。
②契約の際に、キャンセルポリシーについて話をしていない。アーティスト側からも提示がない。(〇〇協会とか事務所などの組織だったらキャンセルポリシーの提示がある場合が殆ど)
③「不可抗力」=天災、地震、伝染病、クーデター、水害など)の事態が起きた場合は、主催者側がイベントを実施していない出演者にギャラを支払う義務はないと、法律で定められている。(らしい)
④イベントやワークショップ遂行までにかかった「経費」に関しては、協議の上、実費を支払うことが出来る。
まず、こういうこと自体、私は前回の台風でのイベント中止が初めてで、今回2回目でした。
主催者側が場数を踏んでいる場合や、文化芸術機関であれば「不可抗力」に対してどのように対応するか、契約する時点でそれを話し合うか契約書を交わすと思います。担当する部署の人がアーティストに対し、どれだけ理解をしているかも関わってくると思うので、あくまでも上記は私の居る町の、文化事業ではない小規模なイベントやワークショップについてです。
私は、前回の道の駅での台風におけるイベント中止の際には、「延期する」という形で補償しようと考えましたが、コロナウイルスという、更なる不可抗力についての予想が出来ませんでした。
また、金額の単位によっても、「契約書を結ぶまでもないか」という感じで、「口頭」や「メール」で済まされることが殆どです。というか、私自身もダンサーとして、ギャラが何十万単位の仕事でない限り、契約書を結んだ経験がありませんでした。
でも、今回、「1か月殆どの仕事が潰れる」経験自体が初めてのアーティストも多かったと思います。金額はまちまちだとしても、纏まって全てが潰れたら、生活に大きな支障が出ます。
主催者側も、もっとこのようなフリーランスやアーティストの立場に理解を示して欲しいし、私はいちアーティストとして、今後、きちんと自分を守る術を考えたいと思いました。
アーティストは、そもそも「お金」で全ての活動を引き受けているわけではありません。「経験したい」「創りたい」「舞台に出たい」「この人と共演してみたい」「この振付家と仕事したい」「この場所で何かしたい」・・・こういう心の動きがまず第一に起こるのではないか。
とは言え、その技術を生業にするのであれば、お金は大事です。
主催者側との関係性づくりも重要です。
今回の事をステップに、私は交渉時に話したことを書面化し、契約を結ぶことを当たり前にしたい。それから、イベントやワークショップ遂行までにかかった「経費」=例えば交通費とかそういうことではなく、アイデアを練るとか、リハーサルやミーティングした時間などを可視化し、金額提示することも重要なのだと思いました。
簡単ではありますが、これらの情報が少しでも役に立つといいなと思います。。。